桜の開花が待ち遠しい3月23日。
船橋市立海神南小学校に着くと、同じく到着したばかりの佐藤博紀選手（SG・背番号0）が、ご自身の車から段ボールを降ろしているところでした。

3箱もありましたので、「お手伝いします」と声をかけると、「いえ、運ぶのも僕の仕事ですから」ときっぱり！　かっこよすぎます。

これは、「東日本大震災復興支援　第45回全国ミニバスケットボール大会」の千葉県男子代表となった海神南MBCに、佐藤選手が激励とバスケットシューズの贈呈を行うために訪れたもの。
佐藤選手が発案し、バスケットシューズの手配も運搬もすべて自身が行い、全国大会に選手登録の15名に直接手渡すために届けに来たのです。

校舎の3階にある体育館まで段ボールを運び入れると、卒業式の飾り付けが残る中で練習していた子どもたちが嬉しそうな顔に！

まずは、佐藤選手から激励の言葉が贈られました。

「全国大会では、思う存分自分たちのプレーをしてきてください。
（足に）合う、合わないはあるけど、このバッシュを履く子は履いて、がんばってきてください。
女子も次に出られるように頑張ってください。
僕がいる限り、できる限りのことをやっていきたいと思います」

そして、プレゼントのバッシュを一人ひとり手渡します。

海神南MBCは3～6年の27名が所属し、その中で全国大会への登録は4～6年生の15名。
出場選手15名の靴のサイズは22.5～28cmと、この年齢ならではの幅広さ！

受け取った子どもから「みんなで右足にサインしてもらおうよ！」と声があがり、にわかにサイン会が始まりました。
サイン入りのバッシュを手にした子どもたちが本当に嬉しそう！
登録選手以外の子どもたちや女子も、ボールやリュックなどにサインをしてもらって大喜び！

ただ一人4年生でメンバー入りを果たした神川大地（かみかわたいち）くんは、「辛いことがあっても、みんなで頑張ってつながれるところが好きです」とバスケットボールの魅力を教えてくれました。

今回のプレゼントは、きっと全国大会で思い切りプレーをするための、心強い味方となったことでしょう。

佐藤選手にお話をうかがいました。
「千葉県代表として、存分に自分たちのプレーをして欲しいなと思って配らせてもらいました。僕がミズノを履いていることもあって、せっかく全国に出るのでバラバラのバッシュよりは統一感のあるものをと、ミズノの中でも人気のあるバッシュを選びました。
今日は僕自身にとっても刺激になりました。頑張ってきてほしい！という思いと、僕たちも頑張るよ！という気持ちです」

それにしても小学生で28cmとは、大きいですね！　ちなみに…と佐藤選手の靴のサイズをお聞きすると、28.5cmとのこと。
「僕は小学校6年生で身長が170cmくらいあって、靴も確か27cmか28cm…もう記憶が定かではありません」

佐藤選手、実は3人目のお子さんが生まれたばかり。この日も、お子さん2人を連れての登場で、お父さんとしての顔も見せてくれました。

小学生と接してみて、「父親という観点からも見られるようになったので、本当に頑張ってきて欲しいなと思います。もうそれだけですね！」と、笑顔で話してくださいました。

最後に、今週末のホームゲームについて意気込みをうかがいました。
「久しぶりの船橋アリーナ開催です。いま連勝しているので、ホームで一つでも多く勝ちたいです。ホームゲームはあと6試合しかないので、6戦全部勝てるように頑張っていきたいと思います」

翌24日には、女子代表の浦安市舞浜小学校でも、バスケットシューズの贈呈がありました。プロからの心遣いは、全国大会の舞台のみならず、今後の人生への大きなエールになったに違いありません。

「僕たちも自分たちのプレーをしなければいけない」と、残り少なくなったシーズンへの意気込みも新たに、佐藤選手はチームへと戻っていきました。