GO!GO! 千葉ジェッツ
ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ始動
千葉ジェッツも新リーグ入会申し込み。「みなさんバスケへの夢が小さすぎる」川淵チェアマン
2015/04/06
千葉県初のプロバスケットボールチーム「千葉ジェッツ」の情報をお届けします。
2016年10月開幕に向けて、運営法人創設と入会申込受付
4月3日、「一般社団法人ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ設立記念セレモニー」が開催されました。2016年10月に開幕を予定しているバスケットボールの新しいリーグ(以下新リーグ)を主催する法人の設立報告で、同時に、新リーグへの入会申込をするチームの公開受付も行われました。
千葉ジェッツも新リーグへの入会申し込みをすると聞いて、会場に行ってきました!
まずは、日本のバスケットボール界のさまざまな課題を解決すべく結成された
「ジャパン2024タスクフォース」のチェアマンであり、新たに設立された法人の理事長に就任した川淵三郎氏が、挨拶に立ちました。要旨をお伝えします。
「ともにバスケを発展させようという思いで」
川淵三郎理事長
「6年前から2つのリーグを統一するように国際バスケットボール連盟(FIBA)から強く言われておりましたが、それぞれの立場があり実現に至っていません。FIBAからの国際試合の出場停止という措置を受けて、選手のため、日本バスケ界の発展のため、一般社団法人ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグができたことをうれしく思っています。
bjリーグについて言えば、エンターテインメントのすばらしさ、地域に根差すチームのあり方、そして若手のチーム経営者がたくさん出てきたということを、素晴らしいことだと思っています。一方、企業チームは日本代表レベルの強力な選手を多数輩出してきました。
この6年間、一つになることができなかった各チームが、今回は割り切って、一つになって日本のバスケットボール発展に尽くそうという決意をしてくださったことを心からうれしく思います。ともにバスケを発展させようという思いのもと、本日24チームが集まりました。
5千人収容のアリーナというリーグ条件を出したところ、「できるわけがない」とそっぽを向かれました。しかし、盛岡の試合を見に行ったときに、「このアリーナを5千人のアリーナにするよ」とおっしゃっていただいて、本当に勇気をもらいました。その言葉を聞いて、「これはいけるぞ」と思ったぐらいです。
Jリーグの村井満チェアマンは、全面的にバスケットボール協会の発展に協力しようとしてくれています。
縦社会と言われるスポーツ界で、競技の枠を越えて協力することは今までになかったことです。今回そのモデルケースになり、このような動きがスポーツ競技団体に広がっていくことを、心から願っています」
公益財団法人日本バスケットボール協会
会長職務代行 梅野哲雄氏
「新リーグは日本バスケの強化・発展の象徴となります。ぜひ全チームに参加していただきたいと思います」
文部科学省
競技スポーツ課長 先崎卓歩氏
「競技人口60万人という人気スポーツです。これをきっかけに、隆盛し、世界で活躍できるよう願っております」
「短期間で良い方向に持って行かなくてはならない」
公開入会受付と関係者挨拶のあと、質疑応答が行われました。
一般社団法人ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグの理事長・川淵三郎氏と理事・境田正樹氏が登壇します。
川淵三郎理事長
― 公開受付に参加していないチームの動向について。
川淵氏 「だいたい皆さん参加される方向に進んでいます。東芝ブレイブサンダース神奈川は全員がアマチュアの選手なので、そこの処遇で悩んでいらっしゃると聞いていますが、解決策を見いだして参加されるのではないかと思います」
境田氏 「新潟アルビレックスは、今日はどうしても来られないと連絡がありました。現状、今日来ているチームとは別の18チームから、今日は来られないが準備中であるという連絡が来ています」
― ホームアリーナを5000人収容とするのは、立ち見席や仮設スタンドも含めてか
川淵氏 「基本的にムービングシートがないと、5000人はカバーできません。それをダメとは言いませんし、そういうことで努力をしていただく価値もあると思います。アリーナを新たに建設しなくても、仮説シートを入れることで、5000人にすることもできるということです」
境田正樹理事
― ホームアリーナ以外の会場での巡回は認められるか
川淵氏 「ホームアリーナはホームアリーナ。8割はホームアリーナで試合をし、巡回は認めない方向です。理由があれば検討はしますが、基本的には認めません」
― 当事者のバスケットボール界の皆さんのご意見を伺いたかったが、帰られてしまいました。
川淵氏 「リーグは現実に一つになって活動します。しかし、協会のガバナンスに問題があります。ガバナンスについてもきちんとしないと、もう一度制裁を下されることがあり得ると思います。
いろいろ問題がありますが、短期間のうちになんとか良い方向に持っていかないといけない。みなさんの協力のもと、成し遂げていきたいと思いますので、よろしくお願いします」
取材を終えて
川淵チェアマンを取り囲む多くの報道陣
なにしろ急でした。直前にリリースが出され、何が行われるかもよくわからないまま駆け付けた報道陣が多かったと思います。が、会場に駆け付けたメディアは100人を超えていたでしょうか。テレビカメラも多数並び、関係者席よりも記者席のほうがずっと多く設置され、注目の高さがうかがえました。この注目の集め方、報道陣を集める力、川淵チェアマンの強い決意と行動力を表しているかのようでした。
5000人収容のアリーナが必要だと発表されたとき、私自身衝撃を受けました。現在ホームゲームが行われている会場のキャパシティや各チームの集客数を考えたときに、非常に高いハードルになると思ったからです。
しかし、「本当は、5000人と言わず、8000人、10000人と言いたかったのです。みなさん、バスケとしての夢が小さすぎる」と川淵チェアマンはおっしゃいました。それだけポテンシャルがあるということを訴えられ、渇を入れられた。そんな風に感じた時間でした。