実は全国大会で3位にも食い込むほどのチームを抱える船橋。全国的にも有名な強豪エリアなんです。
「子どもだけでなく、親御さんを中心に社会人チームを立ち上げ、「よわっチーズ」と名付けました。それもこの前の全国大会で、3位になりましたね」とおどけた様子で話す植木さん。
へぇ～すごいですね…って、全然弱っちくないじゃないですか！！でも、もちろん彼らも最初から強かったわけではありません。これほどの結果を残すまでに成長したその背景を聞いてみました。

植木さんが子供たちにドッジボールを教えるようになったのは、なんと週休五日制がきっかけ。土曜日に先生がお休みすると、クラブ活動を指導する人がいなくなってしまったのだとか。何とかできないかと相談を受けた植木さん。最初は近所の小学校に呼びかけ、小さなドッジボールクラブを発足させました。

それが今や船橋だけで9つの小学校、100人近いメンバーを有するまでに成長。協会も発足して練習環境なども改善してきました。

今や千葉県のみならず、全国から視察や練習試合の申し込みが舞い込む船橋。全国大会でも、船橋のチームが出場しないと逆に不思議がられるほど。それほどまでの強豪に成長しても、あくまで目的は「勝利ではなく教育」。植木さん自身、ドッジボールを教えるようになってからたくさんの子供たちと交流が増え街でも有名人に。取材中もそばを歩いていた子供たちから「あ、ドッジボールの人だ」と声をかけられていました。人と人とをつなぐ力を育てるドッジボールで、スポーツの持つ魅力をたくさんの人に伝えたい。植木さんの言葉には並々ならぬ情熱が込もっていました。