地元暮らしをちょっぴり楽しくするようなオリジナル情報なら、船橋の地域情報サイト「まいぷれ」!
文字サイズ文字を小さくする文字を大きくする

船橋の地域情報サイト「まいぷれ」

GO!GO! 千葉ジェッツ

佐藤卓磨選手が絵本「ぼくはキリン」を子どもたちへ! 

「チーム1のディフェンダーは絶対に僕」 感謝の気持ちを携えてリーグ2連覇を狙う!

2022/05/13

千葉県初のプロバスケットボールチーム「千葉ジェッツ」の情報をお届けする千葉ジェッツ公式応援サイトです。どのメディアよりも熱く深い愛情を持って取材記事を更新していきます。
「観てくださる方のために毎回100%の力を出します」

初対面は2020年の9月だった。街に出てポスターを商店街の店頭に貼るイベントに同行したとき、この言葉を聞いた。しかしそのときは、その奥にある覚悟まで想いを馳せることができていなかった。

シーズンが始まり、言葉通りにエネルギッシュにプレーする佐藤選手を目の当たりにした。取材では毎回、「感謝」という言葉を口にする。ファンサービスも決して怠らない姿勢は、千葉ジェッツで2年目を迎える今シーズンも変わらない。なぜこの選手は、これほど真摯に向き合うことができるのだろうか。

その佐藤選手に関する1枚のプレスリリースに、激しく心を動かされた。

社会貢献活動として絵本『ぼくはキリン』を子どもたちに!

4月に始まり、今日5月13日に最終日を迎える「シュガプロ ~佐藤卓磨選手こどもたちへの絵本制作・寄贈プロジェクト~」
絵本『ぼくはキリン』を制作し、船橋市をはじめとする地域の子どもたちに絵本を届けるためにクラウドファンディングを立ち上げた。佐藤選手の社会貢献活動の一環という位置付けだ。
僕は、これまで16年のバスケットボール人生でたくさんの方々に支えて頂いて今があります。プロとして、また、日本代表として今活動できているのも、家族、友人、これまでの恩師やチームメート、スポンサーの皆さま、ブースターの皆さま、皆さまがいてこそだと思っています。
僕がどん底に落ちている時に手を差し伸べてくれた方々の1人にお礼を言った際こんな事を言われた事があります。「僕に恩返しなどはいらないよ。その分これから先、出会っていく人達にまず君ができる事を与えるんだ。それが最終的に僕への恩返しになる」
この経験から僕自身もできる限り人の役に立つという事を胸に刻み、現在さまざまな社会貢献活動を行っています。
千葉ジェッツふなばし公式サイトより引用
「シュガプロ~ 佐藤卓磨選手こどもたちへの絵本制作・寄贈プロジェクト~実施のお知らせ」
公式イヤーブックやオフィシャルブースターブックの取材を通して、どれだけバスケットボールやブースターさんへの想いが強いかを知っていたこともあり、さらに詳しくお話をうかがうことにした。

「誰もが絶対に生まれ持っているものがある」

―当初の目的である200万円の即日達成おめでとうございます。

ありがとうございます。当初は船橋市内の幼稚園や保育園、児童施設など、約300の施設に寄付することを考えていました。そこまで大きくなると思っていなかったのですが、予想以上にたくさんご支援をいただくことができたので、千葉市や八千代市、また千葉県内の子育て支援施設などに寄贈を拡大する予定です。

―絵本『ぼくはキリン』はどのようなストーリーですか?

主人公はキリンです。もともと自信がなかったキリンが、長い首という自分の強みを活かすというお話です。子どもは人と比べてしまいがちですが、絶対にその子なりの強みを持っています。身体的な特徴だけではなくて、何か強みがあるので、それを見つけて伸ばしてほしいという気持ちを込めました。自分も親としてそういう想いがありますし、自分がプロ選手になれたのもそういう強みを小さい頃に自分で見い出せたというのがあったので、その経験を伝えたいと思いました。チームも半年間かけて進めてくれて、これでバスケットやBリーグを日本の皆さんにもっと知っていただけるといいなと思って作りました。

―絵本はどのように制作を進めたのですか?

こういうストーリーがいいという希望を出して、何度もミーティングを重ねてきました。絵本作家のカワダクニコさんはいろいろな絵本を出していらっしゃるので、テイストはお任せしました。
カワダクニコさんと知り合いではなかったのですが、実は母から電話があり、もしかしたらカワダクニコさんの絵本を読んで育っていたかもしれないと聞いて縁を感じているところです。僕は小さいときにたくさん絵本を読んでもらっていました。『おひさま』という絵本の定期購読を赤ちゃんの頃からとっていて、その『おひさま』でカワダクニコさんの絵本が賞をとっていたと聞いたからです。
―なぜ主人公をキリンにしたのでしょうか?

キリンは動物の中で強い存在なので、最初はもっと目立たない動物がいいかなと思っていました。でも子どもたちに親しみのある動物がいいと思い、キリンかゾウに絞りました。ゾウはジャンボくんがいるなと思って、キリンにしました。

―イートンさん(元千葉ジェッツ・伊藤俊亮さん)がキリンをモチーフにされていましたが、そこからではないのですね(笑)

違います(笑)。イートンさんがTwitterで反応してたし、二上耀がキリンと呼ばれているので、キャラかぶりしてるとは思いましたけど、子どもに向けてなのでいいかなと。

―絵本で一番伝えたかったことは何でしょうか。

誰もが絶対に生まれ持っているものがあるので、自分が持っているカードで勝負しようということを伝えたかったです。

―この時期に、またクラウドファンディングという形で始められたのはなぜですか?

千葉ジェッツと今年契約するときに、社会貢献活動したいという話をしていて、会社としても社会貢献活動することをテーマに入れていたので、それで意見が一致して準備に入ることができました。
もしかしたら自分ひとりでもできた活動かもしれませんが、いろいろな人を巻き込んだほうが規模が大きくなるし、ブースターさんの支援という形で参加型になります。そうやって、みんなで作り上げることをしたくて、クラウドファンディングにしました。
―公式コメントに、「どん底」という言葉を入れていらっしゃいますが、バスケから離れていたときのことでしょうか。

あのとき、プロ選手としてどうあるべきかということをずっと考えていました。そのときに支えてくださった方々には、恩返しをしたいと心から思っていました。そのときに(当時所属していた滋賀レイクスターズの)フロントスタッフの手伝いもしたので、ファンの方との距離を感じることもできました。だから現役のうちは、できることを何でもやろうと思いました。ジェッツに来て、会社側もそういう意向だったのでタイミングよくできました。

―差し支えなければ、公式コメントに書かれている言葉はどなたからのものか教えていただけますか?

当時滋賀の代表取締役社長だった西村大介さん(現・茨城ロボッツ代表取締役社長)です。さまざまな面で本当にお世話になりました。これから恩返ししますという話をしたときに、「自分に恩返しはいらない、これから先に出会う人たちに自分の持っているものを与えたら、それが回り回って自分に返ってくるし、それが社会貢献になる」という言葉をもらいました。それがすべてです。

―今までの社会貢献活動やこれからの予定はありますか?

個人の活動で、違うチームの大学の同期とアパレルブランドを持っていて、その収益はすべて社会貢献活動に回しています。僕のテーマは「子どもたちのために」ということです。自分も子どものときにプロ選手の姿を見てこうなりたいと思ったし、僕たちのゲームの一つひとつを子どもたちが見てくれています。その影響は大きいと思うので、子どもたちに向けてこれからも活動していきたいと思っています。

『ぼくはキリン』の制作に303BOOKSとカワダクニコさんが尽力

絵本を制作するにあたって尽力したのは、『千葉ジェッツ 2021-22 公式ブースターブック』を制作・発行した303BOOKSの代表取締役・常松心平さん。佐藤選手の想いを聞き、無償で協力することに決めた。

佐藤選手の中にある思いを聞き、自己肯定感の低い子が自信をつけていくストーリーを描き、かねてより繋がりのあったカワダクニコさんを推薦した。
「ねこのにゃーた」カワダクニコ <br>小学館 読み聞かせえほん雑誌 おひさま 掲載
「ねこのにゃーた」カワダクニコ 
小学館 読み聞かせえほん雑誌 おひさま 掲載
「バスケは詳しくなかったので戸惑いましたが、光栄なことなので受けました」とカワダクニコさん。小さい頃から経験してきたことを子どもたちに伝えたいという佐藤選手の想いを、うまく表現できればと考えたと言います。

「誰にでも、自分なんてっていう気持ちがあります。でも一つのことを継続することで、何かが生まれるということを表現したいと思いました。タイトル案をいくつか書いてもらって、その中で想いが入った言葉を文章の中にも入れました。キリンくんを題材にしたので、流れは作りやすかったです。作品の中で、キリンくんの表情がどのように変わっていくか注目してください。この作品には、佐藤選手の想いがいっぱい詰まっています。その想いをきちんと届ける絵本にしたいと思いながら創りました。バスケ好きかどうかは関係なく、子どもたちに喜んで読んでもらえると思います」

絵本を読むと、共感する情景がいくつもある。バスケに関係のない経験も、いくつもフラッシュバックしてきた。それだけに、いつしかキリンくんを応援する自分がいて、それが自分自身への応援にもなった。そして絵本の中のキリンくんに、いつしか佐藤選手を重ねて見ていることにも気付いた。

特に表紙のキリンくんは、佐藤選手に似ているような…。
カワダクニコさんにお聞きすると、「試合の映像を見て、たたずまいは佐藤選手を想像し、その強さを表現しました。表紙は眉毛をつけたことで、佐藤選手に寄った感じがします(笑)」とのこと。いまとなっては、キリンくんが佐藤選手に見えて仕方がない。
カワダクニコさんプロフィール
1978年東京都生まれ。日本大学芸術学部卒業後、デザインの仕事をしながらイラストレーターに。
日本児童出版美術家連盟(童美連)会員 現代童画会 会友
2011年『ねこのにゃーた うみへいく』で第17回おひさま大賞優秀賞受賞後、『ねこのにゃーた 』(小学館)で絵本デビュー、作品に『ワニくんのながいかお』(日本マクドナルド)、『おばけえん』作・最上一平(教育画劇)、にゃんたる刑事 (PHP研究所)など。
https://www.kawadakuniko.com/

「チーム1のディフェンダーは絶対に僕です!」

千葉ジェッツふなばしは東地区優勝をおさめ、5月14日よりチャンピオンシップを戦う。佐藤選手のエナジーがチームの士気を高め、ディフェンスで相手チームを苦しめることになるだろう。

原選手がとある媒体の取材で、佐藤選手より自分のほうがいいディフェンダーだと答えて記事になったのを見て、「負けてられない」と奮起したという佐藤選手。「チーム1のディフェンダーは絶対に僕です! その気持ちがなければコートに立ってはいない」と。「千葉ジェッツには富樫だけじゃなくて佐藤もいることを証明したい」と臨んだ日本代表の試合で、海外の選手にも負けないディフェンスを披露した。Bリーグ2連覇に向けて厳しい戦いが待ち受けるが、佐藤選手の活躍を信じ、応援せずにはいられない。
お歳暮・手土産におすすめ
船橋市のカタログギフト発売!