地元暮らしをちょっぴり楽しくするようなオリジナル情報なら、船橋の地域情報サイト「まいぷれ」!
文字サイズ文字を小さくする文字を大きくする

船橋の地域情報サイト「まいぷれ」

ふなばし人脈駅伝

佐久間守さん インタビュー

“遊び”を忘れず、人生を楽しむ!

2016/01/27

酪農・農業がつなぐ絆

――先代のお父様も酪農や農業で活躍された方だったとうかがいました!
新しい物が大好きで、見つけるとすぐ手を出してましたね(笑)。5、60年前に船橋で一番最初にレタスを作ったんです。でも食べ方がわかんないんですよ。見た目も似てるしキャベツと同じでいいんじゃないかってことで千切りにしたり味噌汁に入れたりしました。まるっきりキャベツの代替品でしたね。でも2年目にまた作ってみたら猛暑で全部溶けちゃって「もう二度と作るか!」って(笑)。
親父は「まずはやってみ」って言う人で、私が畑ひとつまるまる失敗したときも、文句のひとつも言わずに失敗した理由と対処方法を教えてくれて。次の年にその通りにやったらしっかり収穫できたんです。その時に「ああ、この親父にはかなわねえな」と思いましたね。

――周りの酪農家や農家の方々とのお話もうかがえますか?
先輩や同年代の仲間たちは一生懸命自分たちの“失敗談”を話してくれるんですよ。それが「恥ずかしい」って考え方がないんです。大体みんな通る道だからね(笑)。でもそのおかげで、「じゃあこういう風にやってみたらいいんでないの?」とアドバイスを言い合うこともできる。失敗することが次につながるって思えるんです。
でも若いころはそうじゃなくて、自分の考えが絶対正しいと思い込んでいた。ものすごく生意気でしたね(笑)。でも先輩たちや酪農の組合長なんかはそれを叱るでも正すでもなく、見守ってくれていました。で、失敗したときに「お前失敗したべ? 何で失敗したかわかるか?」って。そこで初めて正解を教えてもらえるんです。そうじゃないと身にしみないってことをわかってたんでしょうね。だから今では自分も、若手には同じように教えています。

船橋で酪農をする、ということ

住宅地の程近い畑の真ん中に看板が立っていました。
住宅地の程近い畑の真ん中に看板が立っていました。
――酪農をしていて気をつけていることってありますか?
近所の方々との付き合い方には気をつけていますね。周りの理解があって畜産や農業は成り立ってるから。特に新しく引っ越してくる人は酪農とはまったく違うところで働いている人がほとんどです。そこでどう理解してもらって、いい関係を作っていくかってことは気をつけていますね。
このあたりが開発されて住宅地になるよって時に看板も立てたんですよ。「畜舎や農家がありますよ、においとか土ぼこりもあるけどいらっしゃる方はご理解お願いしますね」って意味を込めて。色とか文言とか決めるのにすごい時間がかかっちゃって(笑)。でも他の農家のみんなにも「助かるよ」「越してきた方々にわかってもらえるからやりやすいよ」って喜ばれてます。
家って一生をかけて購入するもんでしょう。だからこの地域を選んで来た人に後悔をしてほしくないんです。家買ってからもめるのはお互いに不幸だからね。

――長年お住まいの船橋の印象を教えてください!
……うーん(笑)。外から人がどんどん入ってくることを考えると、やっぱり住みやすいのかなって思います。いろんな物もあるし、交通の便はいいし。あと人当たりのよさはありますね。義理堅いなあなんて感じることが多いです。いろんな仕事をしてるいろんな年の人たちが、すごく近い距離にいる船橋って街は面白いなあと感じますね。

――それでは、最後にそんな船橋の方々へメッセージをお願いします!
日本の食料自給率が下がってきている中で、ご家庭でも簡単なジャガイモやねぎなどを育ててみてもらいたいですね。自給自足を体験してみてください。
その上で国産の農作物を食べてもらいたいなと思っています。海外からのものもたくさん入ってきているけれど、輸入品だけでなく国内のものを食べることが日本の農業を元気にすることにつながります。ぜひ日本の農業の魅力・よさを感じてください。

あとがき

佐久間さん、ありがとうございました!

牛と向き合うだけでなく、酪農全体と向き合ってその発展のために行動し続けてきた佐久間さん。「どこかに“遊び”だと思って楽しんでる自分がいるよ」といいながら笑っている姿からは、本当に酪農が好きな気持ちが伝わってきました。

さて、次回のたすきを受け取る方は「梨園のせがれで消防団にも入ってる、根っからの船橋っ子」とのこと。船橋の梨といえば全国的にも有名ですよね。梨農家の実際のところを詳しくうかがってみたいと思います!

それでは次回の人脈駅伝で、またお会いしましょう!

お歳暮・手土産におすすめ
船橋市のカタログギフト発売!