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いまさら聞けない! お盆の準備やマナー【富士屋仏具店監修】

西船橋の老舗、富士屋仏具店の清水さんに聞きました!

8月の連休といえば“お盆休み”。
社会人の方にとっては、ゴールデンウィーク以来の久々の連休ですね。

ですが、そもそもお盆とは日本の伝統的な行事。提灯や、野菜でつくった牛や馬を準備するイメージはあっても、実際のところお盆はなぜやるのか、どんな準備をするのかについて、曖昧になっていませんか?

今回は船橋市で30年以上、仏壇・仏具を取り扱ってきた富士屋仏具店の清水さんに、お盆の正しい迎え方について聞いてみました!

1.お盆の時期っていつ?

お盆は、7月15日(新盆)、8月15日(旧盆)を中心に行うのが一般的。

帰ってくる先祖の霊を13日にお迎えし、16日に送り出します。船橋は8月に行うお宅が多いそうです。

それにあたり、素焼きのお皿(ほうろく)の上で、おがら(麻の皮を剥いだ後に残る芯の部分)を燃やして、火を焚きます。

これを「迎え火」と「送り火」と呼び、先祖様をしっかり迎え、見送る証として灯します。

2.簡単な盆棚のつくりかた

お盆の時期は、仏壇に「盆棚」を特別につくります。
盆棚は、帰ってくるご先祖様のお位牌を中心にして、さまざまなお供え物をする場として使われます。

ちなみに、盆棚に使う道具は、仏花と一緒に花屋で購入するのが一般的ですが、仏具店や最近ではホームセンターでも購入できるそうですよ。

用意するもの

 

仏壇の前に真菰(まこも)の敷物を敷く

お釈迦様が真菰の敷物に病人を寝かせて治療したという言われもあり、仏事によく使われる植物です。

 

牛、馬を用意する

キュウリの馬、ナスの牛をつくったり、両方真菰でつくる場合もあります。先祖の霊がこれに乗って帰ってくると言われています。

 

提灯(ちょうちん)を用意する

天からくる霊が迷わず家に帰るための目印を灯します。初盆では白い提灯を使い、戒名を書いてもらいます。

それ以降は、吊るすもの、置くものなど、お部屋に合わせて選ぶのがベストです。

 

水の子を供える

水の子とは、ナスやキュウリ、カボチャをさいの目に切り、蓮の葉の上に供えたものをさします。

ご先祖様の喉が渇かないようにし、霊を浄化して供養する役割があります。

 

盆棚へのお供え物について

盆棚には、ご先祖様の食事となるものをお供えします。

・季節の野菜 (なす、キュウリ、スイカなど)
・素麺
・白玉団子(6個が良いとされる)

などが適しているといわれています。
なお仏壇に供えるものは精進料理が基本なので、殺生したもの(魚、肉)などはNGです。

心を込めておもてなししましょう。

 

お盆に使った道具の処分方法

お盆道具は、それらに魂が宿るわけではないので供養の必要はありません。

真菰などは翌年になると変色してしまうので、基本的に毎年買い換えるのがベターです。

 

もし気になる方がいらっしゃったら、道具を小さく切り取って、一部だけ火で燃やしてカタチだけ供養したことにし、あとは市指定の可燃ゴミの処分方法に従うのがよいそうです。

3.お盆に帰省する際のオススメのお土産

金の箱や入れ物が非常に豪華ですね!

帰省して実家や、田舎でお盆を過ごす方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そんな時、気を遣うのが“手土産”。

 

清水さんによれば「食べ物は痛んだり、食べ切れなかったりするケースもあるので、注意が必要です。ろうそくは、ろうそく立ての長さが家によって違ったりするので、特にそういった心配もないお線香がオススメです」とのこと。

 

「線香の香りは仏様の食事」という言葉があるそうで、白檀や沈香といった香りのいいものや、煙の出ないものなど、お好みに合わせたチョイスが可能です。最近ではパッケージも豪華なので、お土産にもぴったりですね♪

表書きは「御佛前」にしましょう。

まるで洋菓子のようですが、お線香です!

4.そもそも”お盆”って何?

 

「お盆」という言葉は、盂蘭盆経(うらぼんきょう)というお経が語源となっています。

このお経の主人公は、お釈迦様の弟子の目連尊者(もくれんそんじゃ)という人物です。

 

目連尊者が、神通力を使い冥界にいる亡くなった両親を見たところ、餓鬼道(六道の中のひとつで、飢えや渇きに苦しむ死後の世界)に堕ちて苦しんでいる母の姿が目に入りました。

 

母を助けたい一心で、師匠のお釈迦様に聞くと。

「目連よ、僧侶の雨季の修行が終わる頃、7代前のご先祖様から今の親のために、多くの飲食物などを僧侶に供え、祈願してもらいなさい。そうすれば、亡くなった人たちは苦しみから救われ幸せになれるだろう」

 

お釈迦様は、修行が終わり、その反省と懺悔を行うと同時に、ご先祖様そして父母の供養をするようにと弟子たちに伝えたことが、お盆のはじまりだと言われています。

今回お話を伺った方

店主 清水啓之さん

富士屋仏具店は、職人が細部までこだわって作った日本製仏壇や仏具を販売。

親子2代にわたって利用しているお客様も多く、西船橋の地元の方に愛されている老舗仏具店です。

店主の清水啓之さんは、仏壇仏具この道30年以上の2代目店主。

長年の経験をもとに、地域性、宗教などお客様一人ひとりに合わせた先祖供養の方法を提案してくれます。

富士屋仏具店

仏壇・仏具店

大切な家族の供養のために1978年創業、西船橋の老舗仏具店

船橋市西船7-7-36

店名富士屋仏具店
住所船橋市西船7-7-36
電話番号047-334-1694

※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。

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