春キャベツには現代医学的にも胃に有効な野菜として有名ですが、東洋医学的にも虚弱体質、胃腸の弱い人に有効とされています。

　最近米国で、キャベツがガンの予防作用をが期待できる食品として第二位のランキングになりました。発ガンを抑える色素成分のフラボノイドやビタミンＣ、Ｅなどが豊富に含まれているからです。しかし、煮すぎると色あせ、栄養価も減ってしますので、抗ガンの目的なら生で食べるのが一番です。そうはいっても一種類の野菜を取りすぎるとバランスを崩す恐れがあるので、胃腸の吸収力やバランスを考えて適量に摂るのがベストです。
　
　東洋医学的効能として色々ありますが、その中の一つ、安胃止痛(アンイシツウ)→胃腸を丈夫にして止痛する。という効能があります。キャベツは五臓六腑の機能を調節する働きがあり、特に消化を促し気を補う作用がある為、気血両虚や気滞うっ血の方に適します。しかし、陽虚で胃腸を温める必要のある方などは、その症状改善のため生姜やシナモンの方が良いでしょう。

　キャベツにはビタミンＵが多く含まれています。このビタミンＵは特有の匂いを持ち、光や酸素により分解されやすく、水溶性の物質です。粘膜の再生を助ける効能があるので欠乏すると潰瘍になりやすくなります。ビタミンＵは市販の胃腸薬の重要成分で、ビタミンＫと共に、胃・十二指腸潰瘍の予防治療に役立ちます。

　ビタミンＵは水に溶出しやすく、熱に弱いので、生のまま食べたりスープとして飲むのが良いでしょう。おすすめはキャベツの油炒めです。胃を温める働きと共に、胃潰瘍などで痛んだ粘膜の再生を助けます。更にシイタケなどのビタミンＤが豊富な食材と一緒に料理するとカルシウムの吸収を促して、骨粗しょう症の予防にもなります。是非今の時期、免疫力を高めるためにも、春キャベツを食べて胃腸を整えましょう！

参考文献：東方栄養新書

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