11月5日はいいりんごの日です！
今回は、整腸作用や利尿作用と共に疲労回復の効能にも注目されているりんごの栄養と東洋医学的薬効について解説します。

まずは現代栄養学のお話。

クエン酸：りんごの酸味にはクエン酸、リンゴ酸、酒石酸などが含まれ、疲労回復作用や風邪に対する抵抗力を高める働きがあります。

ペクチン：りんごの食物繊維は水に溶けやすく、水分を含むとゼリーのような団塊状になります。それは腸内を酸性にして、ビフィズス菌をはじめとする善玉菌を繁殖させることにより、整腸作用を発揮します。また、ペクチンは腸内の老廃物質を取り込んで体外に排出します。その整腸作用に伴ってコレステロール値を降下させて、血行もよくするため、高脂血症や高血圧、心臓病などによい効果があるとされています。ペクチンは皮に多く含まれます。

次に、東洋医学的効能です。
生津潤肺(セイシンジュンパイ)→津(唾液など)の分泌を促進し、肺を養い機能を回復させる。

清熱除煩(セイネツジョハン)→熱を収め、イライラを解消させる。

りんごの寒熱性は「平性」で、甘酸っぱく潤いの性質をもち「陰虚」で微熱のある方、手足がほてる方に非常に良いのですが、毎日2個のりんごを食べ続けると、大量のりんご酸などの刺激によって胃腸の粘膜を傷つける恐れがあるので、胃腸の弱い方は控え目に。
りんごの整腸作用は消化不良のある方や便秘・下痢のどちらにもよく、いらいらしやす方、高血圧の方にもよいでしょう。
　
とても体に良い果物ですので、これからの季節の風邪予防にも、積極的に摂ってみてください。

参考文献：『東方栄養新書』『栄養素図鑑』

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