1月17日の震災記念日が近づくと、防災への意識が改めて高まります。
多くの人が
「1981年以降の新耐震基準で建てたから、うちは大丈夫」と考えがちです。
しかし建築業界では、
新耐震基準だけでは必ずしも十分とは言えないケースがあることが知られています。
特に注目すべきは、1981年から2000年までに建てられた、いわゆる
「グレーゾーン」と呼べる時期の住宅です。
2000年には建築基準法が大きく改正され、地盤調査の事実上の義務化や、柱の接合部の金物指定、耐力壁のバランス確認などが厳格化されました。
それ以前に建てられた住宅(現在、築25年〜40年程度)には、現在の基準で見ると以下のような課題が見受けられることがあります。
①接合部の強度が不十分
柱と梁を固定する金物が不足し、大きな揺れで柱が抜けやすくなっているケース。
②壁配置の偏り
壁の量は足りていても、配置のバランスが悪いために建物が「ねじれて」しまうリスク。
③地盤と基礎のミスマッチ
地盤の強さに対して、基礎の設計が最適化されていない。
熊本地震では、1981年以降の建物であっても、2000年基準を満たしていない住宅に被害が集中した事例も報告されています。
※熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会報告書:
001147923.pdf(4.0MByte)
空設計の
耐震診断は、壁の中の見えない金物の状態や、建物全体のバランスを精密に算出する、いわば
「家の人間ドック」です。
「見た目が綺麗だから」「まだそれほど古くないから」という理由で安心するのではなく、
今の基準で一度正しく向き合ってみることが、結果として住まいの寿命を延ばすことにつながります。
この機会に、プロによる客観的な診断を検討してみてはいかがでしょうか。