7月21日は土用の日！！
今回は土用の丑には欠かせないウナギの栄養と東洋医学的薬効について解説します。

まずは現代栄養学のお話。
昔からウナギを食べると元気になるといわれるくらい栄養豊富な魚ですが、特にビタミンAが多く含まれています。元気になるのはそのおかげかもしれません。
ビタミンAは鼻や喉、肺などの粘膜の材料となり、ウィルスの侵入を防ぐ。よって、免疫力アップ、風邪予防、ガン予防につながるとされています。
常に新しいものに変わっている皮膚、髪の毛、爪などの細胞を活性化させているのもビタミンA。美しい肌を保つためには必要不可欠の栄養素です。

また、ビタミンAは目のビタミンと言われるくらい、目の機能に大きく影響します。網膜で光を感じる物質、ロドプシンの材料だからです。
ロドプシンはレチナールとタンパク質で出来ていますが、レチナールはレチノール（ビタミンA）からつくられている物質なのです。
ビタミンAが不足してロドプシンが減少すると、暗い場所が目が見えにくくなる夜盲症（一般的には鳥目ともいう）を引き起こすため気を付けましょう。

次に、東洋医学的効能です。
いくつかありますが、
補虚益血（ホキョエッケツ）→気血を滋養する。
祛風湿（キョフウシツ）→腰・足の重い痛み、痺れに効く。
などの効能があると言われています。

ただ、ウナギは栄養豊富で消化しにくいため、「気血両虚」で胃腸が弱い方は控え目に摂りましょう。「食積痰湿」で消化不良のある方、胃もたれがある方「肝陽上亢」イライラ、怒りっぽい、目の充血、不眠、足腰が怠いなどの症状がある方は栄養満点のウナギは逆効果ですので、控え目にしましょう。

ウナギの皮下にはコラーゲンが豊富ですが、加熱するとゼラチンに変わって流出しやすいので、逃がさないためにスープや蒸し物にした方が多く摂取できます。

ビタミンAはガン細胞の分裂を抑え、皮膚・粘膜を丈夫にして風邪の予防に役立ちますが、ウナギ一人前には成人が一日に必要な量の3倍もビタミンAを含有しているため、摂り過ぎると蓄積され、様々な不調を引き起こすので、ほどほどにしましょう。
また、ビタミンCや食物繊維は含まれていないためそれらも一緒に摂りましょう。

参考文献：『東方栄養新書』『栄養素図鑑』

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